来月、北斗市議会議員の補欠選挙が実施されます。私も出馬すべく準備に奔走しているところです。そんな日々の中で「自分の原点とは何か」ということを繰り返し考え思い起こしていますが、いくつかある「原点」のひとつについてお話ししたいと思います。
もう17年以上前の話になりますが、平成8年6月30日にそれまで8年3ヶ月勤務した海上自衛隊を退職しました。最後の勤務地は松前警備所でしたが、退職日の朝に警備所長に挨拶をしたときのことです。
「今まで海上自衛隊のためにずいぶんと貢献してもらった。これからは民間人として社会に貢献してもらいたい」という言葉を頂きました。
海上自衛隊に貢献した、とは多分にリップサービスもあろうかと思いますが、それにしても衝撃的だったのは後半部分の「民間人として社会に貢献してもらいたい」の部分でした。
いささか大げさかも知れませんが、私はこの言葉を自衛官として受ける最後の命令だと思ってしまったのです。さらっと受け止めれば、それほど大げさではない月並みな言葉だと思います。所長もそういったニュアンスでおっしゃったのかも知れませんが、とにかく私にとっては全く忘れることのできない命令となってしまったのです。そして、この命令は取り消されたり任務を完了して報告することができません。なぜなら民間人になった私には報告すべき上官がいないからです。なので、ずっとこの任務は続くことになります。
ここまでお読みになって、馬鹿げたことを言っていると思われることでしょうが、しかし人生を決める言葉なんてこんなものでしょう。
だから、私の「社会に貢献する」という任務は終わらないのです。最後の命令に従うこと、それが自衛官だった者としての矜持ですから。
2014年01月11日

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